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Red Rose Speedway [音楽]

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「Red Rose Speedway」、 Paul McCartney & Wings が1973年にリリースしたアルバムのタイトルです。

「Red Rose Speedway」が、12月7日、2CDの拡張版として再発売されたので、購入して聴いてみました。拡張版のCD1にはオリジナルのアルバムが収められ、CD2はボーナス・トラックとなっています。

「Red Rose Speedway」はリリース当時に友人から借りて聴いたことがあるのみで、その後、何回かLPあるいはCDを購入して聴こうと考えたことがあったのですが、販売終了、絶版となったりしていて、購入することはありませんでした。アルバムを通して聴くのは45年ぶりになります。

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「Red Rose Speedway」の最大の聴きどころは、やはり、妻である Linda への愛を Paul McCartney が歌った “My Love” だと思います。 “My Love” は、Paul McCartney のコンポーザー、そしてヴォーカリストとしての魅力に溢れる、全米1位を獲得したバラードの名曲です。

そして、私が「Red Rose Speedway」の収録曲で、“My Love” と肩を並べるくらい素晴らしいと思う曲は “Little Lamb Dragonfly” です。45年前に初めてこの曲を聴いたときに、とても深い感銘を受けました。

Paul McCartney が飼っていた羊の死を悼んで作曲・作詞したと言われる “Little Lamb Dragonfly”、抑揚を押さえて、坦々と展開するスローな1曲。曲の巧さ、雰囲気、彩りがとても個性的で、格別の味わいがあります。この曲の生み出す、さまざまな情景の素晴らしさは Paul McCartney ならではです。

Wings あるいは The Beatles 解散後の Paul McCartney にとって、転換点となった作品が「Red Rose Speedway」でした。「Red Rose Speedway」に続き、1973年に「Band on the Run」、1975年に「Venus and Mars」がリリースされます。この2枚のアルバム、どちらも Wings の最高傑作と称される、完成度の高い作品です。そして、Wings は全盛期を迎え、人気を不動のものとしました。

45年ぶりに聴いてみると、「Band on the Run」、「Venus and Mars」と比較して地味な印象のある「Red Rose Speedway」ですが、Wings としてのアイデンティティが感じられる素晴らしいアルバムだということを改めて認識しました。そして、「Red Rose Speedway」の Paul McCartney の歌声、とても瑞々しいです。

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いにしえの Wings を懐かしむ私にとっては、「Red Rose Speedway」が2CDの拡張版である必要はありません。CD1のオリジナルアルバムで十分です。“Hi, Hi, Hi“、“Live and Let Die” といったヒット曲がCD2に収録されていても、「Red Rose Speedway」のパッケージにCD2を含めては欲しくありません。CD2は独立したアルバムとして発売して欲しいと思います。
私はアルバムが再発売されるたびにボーナストラックが追加されるレコード会社の姿勢には反対です。オリジナルのアルバムの持っている存在意義、存在価値が失われてしまうようで、このような風潮、好きではありません。

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1980年、Wings の日本武道館公演は幻に終わりました。私はチケットを入手していて、Paul McCartney に会えることを本当に楽しみにしていたので、大変なショックを受けました。そして、二度と Paul McCartney が日本の土を踏むことを許されることはないだろうと思い、本当に落胆したことを憶えています。

1990年、The Beatles 以来、24年振りとなる Paul McCartney の来日公演が実現、東京ドームで初めて Paul McCartney に会ったときの感激は忘れられません。私が The Beatles の音楽に関心を持つようになってから20年以上、待ちに待った夢が実現しました。

2018年、76歳になった Paul McCartney の東京ドームでのパフォーマンスは、とても素晴らしいものでした。

そして、これからも、Paul McCartney は素晴らしい音楽で世界中の人々に感動を与え続けてくれると思います。


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RED ROSE SPEEDWAY

RED ROSE SPEEDWAY

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: CAPIT
  • 発売日: 2018/12/07
  • メディア: CD



BAND ON THE RUN [CD]

BAND ON THE RUN [CD]

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: CAPITOL RECORDS
  • 発売日: 2017/11/17
  • メディア: CD



VENUS AND MARS [CD]

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: CAPITOL RECORDS
  • 発売日: 2017/11/17
  • メディア: CD


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コメント 4

森田惠子

アルバムは一つの世界を構築していると思うので、独立したアルバムとして販売してほしいという考えに賛成です。
DVDの販売も、DVD特典つきが当たり前という風潮に疑問を感じます。
by 森田惠子 (2018-12-12 20:43) 

芝浦鉄親父

森田惠子さま、こんばんは。
私の考え方が古いのかもしれませんが、音楽アルバムであっても映画であっても、オリジナルに最も価値があると思っています。
オリジナルによって、作品はそこで完結していると考えるからです。その完結した世界に作り手の、聴き手の、観客の、その時点の様々な思いと葛藤が込められていて、そこにこそ価値があります。
by 芝浦鉄親父 (2018-12-12 21:36) 

トータン

私の時代はまだCDなどないので30cm円盤の物を持っていますよ 他にもポールの物は10枚ほど? いずれも針を持っていないので静かに眠っています(^^;
by トータン (2018-12-15 10:27) 

芝浦鉄親父

トータンさま、こんにちは。
私もアナログレコード世代です。10代、20代の時に聴いていたアナログレコードで気に入ったものは、その後にCDでも揃えました。
今ではCDで音楽を聴くことも前時代的なのかもしれませんが、30cmLPを手に持ったときの手応えは、音楽の持つ価値に通じるものがあるような気がします。
by 芝浦鉄親父 (2018-12-15 12:26) 

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