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涙なくして聴けない・・・ [音楽]

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The Beatles 最後の新曲 “Now and Then” が日本時間2023年11月2日23時に世界同時配信されました。

配信されて直ぐにYouTubeで “Now and Then” を聴きました。「あぁ、John の声だ!」、John Lennon の瑞々しい、研ぎ澄まされた声を聴いて目頭が熱くなりました。

John Lennon が 1970年代後半に録音した “Now and Then” のデモテープ、Anthologyプロジェクトで The Beatles として曲の完成を目指しましたが、当時の技術ではデモテープから John の声をクリアに抽出することができず、曲の完成には至りませんでした。

しかし、近年の技術の驚異的な進歩によって、John の声をクリアに抽出することが可能となり、今回、The Beatles の曲としてリリースされました。

最新の音源分離技術を用いて誕生した “Now and Then”、1960年代後半からレコーディング・アーティストとして、録音機材の進歩、録音技術の進歩を積極的に音楽の制作に取り入れてきた The Beatles にふさわしい楽曲だと思いました。

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私は 最初、“Now and Then” は Yoko への心情を歌ったラブソングだと思っていました。

しかし、この曲の歌詞は John Lennon が Paul McCartney に向けたラブソング、心情を歌った曲だと気づきました(私にはそう聴こえます)。

“Now and then I miss you” という歌詞には John の Paul に対する感情が込められているのだと思います。そして、きっと Paul も John に対して同じ感情を抱いていたに違いありません。

Paul が The Beatles の曲として “Now and Then” の完成を諦めなかったのは、もしかしたら、この曲が John からの自身に対するメッセージであることに、気づいていたからかも知れません。

The Beatles 解散後も強い心の絆で結ばれていた John と Paul 、1980年12月8日、John を襲った悲劇により二人が永久に引き裂かれてしまったことと、 “Now and Then” の歌詞に込められたメッセージを想うと涙が溢れました。

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“Now and Then” のミュージック・ビデオも日本時間2023年11月3日22時にYouTubeで公開されました。監督は2021年に公開されたドキュメンタリー映画「The Beatles: Get Back」の Peter Jackson です。

ミュージック・ビデオは “Now and Then” のPaul、Ringoによる新たなレコーディング・セッションの風景に、いにしえの The Beatles のJohn、Paul、George、Ringo がセッションに加わり、Johnがおどけてストリングの指揮をするなど、The Beatles らしいユーモアもふんだんに盛り込まれています。

ミュージック・ビデオの終盤では The Beatles の歴史を遡るように John、Paul、George、Ringo の映像、写真がモノクロで映し出され、最後にステージ上の The Beatles の4人が深くお辞儀をして、4人の姿がフェードアウトして消え、そしてステージ上の BEATLES のディスプレイの灯りも消えます。

4人の姿がフェードアウトして消え、BEATLESのディスプレイの灯りが消えるのを観て、The Beatles が遥か彼方の手が届かない存在になってしまったように感じられ、とても悲しくて、涙を誘いました。

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私は “Now and Then” を聴いて、そして “Now and Then” のミュージック・ビデオを観て、この曲とミュージック・ビデオを完成させることが Paul McCartney と Ringo Starr の終活のように思えました。

そして、The Beatles の壮大な物語に Paul McCartney 自らが終止符を打ったのだと思いました。そのように思ったことが、更なる涙を誘いました。

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“Now and Then” を配信で聴いて、直ぐに、この The Beatles 最後の新曲のパッケージメディアが欲しくなり、タワーレコードオンラインで輸入盤CDシングルを予約、本日、配達されました。

CDシングルは “Now and Then” と1962年10月5日に英国でリリースされた The Beatles の最初のシングル “Love Me Do” とのカップリングです。

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The Beatles 最後の新曲と最初のシングルとのカップリングにも、“Now and Then” が The Beatles の物語の終止符であることを示唆しているようにも思えてしまいます。

改めてCDシングルで “Now and Then” を聴いみて、私が53年前に The Beatles に出会ったこと、The Beatles、John、Paul、George、Ringo の4人の音楽が人生に彩を与えてくれたことが、とても懐かしく思い起こされました。

そして、これからも The Beatles の音楽は私の人生を豊かなものにしてくれることでしょう。


ナウ・アンド・ゼン (生産限定盤)(SHM-CD)

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  • アーティスト: ザ・ビートルズ
  • 出版社/メーカー: Universal Music
  • 発売日: 2023/12/01
  • メディア: CD



Now And Then

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  • アーティスト: The Beatles
  • 出版社/メーカー: Capitol
  • 発売日: 2023/11/17
  • メディア: CD


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Rchoose19

この記事を読んでて涙が出てきてしまいました。
ビートルズには格別の思い入れがあり
中学時代に逆戻りしてしまいます^^;
技術の進歩って凄すぎますよね!
by Rchoose19 (2023-11-26 21:02) 

芝浦鉄親父

Rchoose19さま、こんばんは。
私もビートルズには強い思い入れがあります。
もしも、中学2年の時にビートルズの音楽に出会わなかったら、私が音楽に関心を持つことはなかったかも知れません。
ビートルズに出会ってから53年経った今、ビートルズの新曲が聴けるとは夢にも思いませんでした。。。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-26 21:30) 

よしあき・ギャラリー

新たな癒しを提供してくれる最近の技術には驚かされます。
また新曲を期待したくなります。^^

by よしあき・ギャラリー (2023-11-27 04:57) 

mm

おはようございます^^
段々字がかすんできてしまった、じわーっと。
時は流れ、そしていなくなった。
でも音楽は生き続けますね。
by mm (2023-11-27 06:12) 

芝浦鉄親父

よしあき・ギャラリーさま、おはようございます。
最新の技術で抽出されたジョン・レノンの声を聴いて、ジョンがよみがえったように思いました。
技術の進歩にはとても驚かされます。。。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-27 08:14) 

芝浦鉄親父

mmさま、こんにちは。
おっしゃる通り、ビートルズの音楽は時代を超えて生き続けますね。
そして、人々の心の中にあるビートルズは永遠に現役のバンドです。。。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-27 12:40) 

conta

Amazonに頼んでいるのがまだ来ません。大学1年の時に武道館ライブ行きました。唯一のお宝のチケットは貸金庫に入れてあります(笑)
就寝前にMP3プレーヤーで毎日聴いております。
by conta (2023-11-27 15:30) 

芝浦鉄親父

contaさま、こんばんは。
ビートルズ来日公演のチケット、まさに家宝ですね!
ビートルズが来日した時、私は小学4年生でした。クラスメートはビートルズの誰が好きかの話題で盛り上がっていましたが、私は全く関心がなく蚊帳の外でした。クラスメートの間ではリンゴが一番人気だったようでした。
ビートルズの音楽に関心を持つようになったのは、それから4年後のことです。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-27 18:00) 

そらへい

Now and ThenはNHKの音楽番組で紹介程度に聞いただけです。
そこでも、ジョンが歌った音源から彼の声だけを取り出すのに苦労されたこと、ポールが作品化に熱心だったことなどが紹介されてました。
年齢的にもポールとリンゴのビートルズとしての終活だったと推測されるのは妥当という気がしますね。
Love Me DoとのカップリングのCD欲しくなりますね。

by そらへい (2023-11-27 20:57) 

芝浦鉄親父

そらへい様、こんばんは。
ビートルズの音楽に出会ってから半世紀以上経ちました。どうりで私も歳をとるわけですね。。。
ビートルズが解散してから53年後にリリースされた新曲、とても感慨深いものがあります。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-27 21:45) 

トモミ

私はいわゆる「世代」よりはちょっとだけ(笑)年下なのですが、それでもビートルズには特別な思い入れがアリます!!仰る通り、唯々「感慨深い」です(しみじみ)…

by トモミ (2023-11-28 10:58) 

芝浦鉄親父

トモミさま、こんばんは。
2023年、The Rolling Stones の18年ぶりのオリジナル曲によるスタジオアルバムのリリース、そして The Beatles の最後の新曲のリリース、クラシック・ロックを愛する私にとっては感慨深い、忘れられない年になりました。
ますます、ロック・ミュージックが好きなってしまいました。。。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-28 20:25) 

NO14Ruggerman

私も聴いて自然と涙が流れてしまいました。
ホワイトアルバムの中の一曲であるかのような
匂いを感じたからです。
リアルよりちょっと後追い、それでも50年の歳月が一瞬に埋まった感覚にやられてしまいました。
by NO14Ruggerman (2023-11-29 15:57) 

芝浦鉄親父

NO14Ruggermanさま、こんばんは。
私がビートルズの音楽に関心を持ったのは、映画「レット・イット・ビー」公開の頃で、ポール・マッカートニーがビートルズ脱退を表明した後のことです。そんなわけで、私も後追いです。
“Now and Then” 、おっしゃる通り、半世紀の時間の壁を飛び越してきた感覚に捉われてしまいます。。。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-29 21:17) 

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)

私は、John の未発表音源をベースに生まれたThe Beatles の“Now and Then”発表のニュースを聞いた時、直感的に、これはPaul McCartney と Ringo Starr の終活だな感じ、それだけで涙が出てきました。

今は、“Now and Then”と共に、この現代のロックの形成に途方もなく大きな遺産を残したBeatlesの諸作品を聴きながら、その歴史を思い直しています。









by 老年蛇銘多親父(HM-Oyaji) (2023-11-30 16:07) 

芝浦鉄親父

老年蛇銘多親父(HM-Oyaji)さま、こんばんは。
“Now and Then” を聴いて、The Beatles が(事実上)解散してから53年もの歳月が経ってしまったことを、改めて痛感させられました。
音楽の歴史を塗り替え、文化を変革した The Beatles、こんなバンドは二度と現れることはないでしょう。
by 芝浦鉄親父 (2023-11-30 21:50) 

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