Step on Step [音楽]

「Step on Step」、Charles Stepney(チャールズ・ステップニー) のアルバムのタイトルです。
9月上旬のことだったと思いますが、夜、独りでクルマを運転しているときに、ピーター・バラカンさんのFM番組を聞いていました。その番組の中でCharles Stepneyについて、Earth, Wind & Fire、Ramsey Lewis、Minnie Ripertonの作品のプロデュースを手掛けたこと、1976年に若くしてこの世を去ったことが紹介されました。そして、Charles Stepneyが自宅で1人で多重録音した音源がアルバム「Step on Step」として近々に発売になることが伝えられました。
私は、この番組を聞くまでCharles Stepneyという名前を意識したことはありませんでしたが、Earth, Wind & Fire、Ramsey Lewis、Minnie Ripertonのプロデュースを手掛けたということは興味を惹きました。
そして「Step on Step」から1曲が流されました。曲名は聞き忘れましたが、もしかしたらアルバムのタイトル曲だったかも知れません。流れた曲を聴いて、「素朴な美しさがある曲、演奏だなぁ」と思い、「Step on Step」を聴いてみたいと思いました。
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9月下旬、Amazonで「Step on Step」を購入、聴いてみました。決して、正対して聴く類の音楽ではありませんが、とてもいいアルバムでした。
Charles Stepneyが演奏するアコースティックピアノ、シンセサイザー、リズムマシーン、ヴィブラフォンなどによる多重録音のサウンド、飾り気のないシンプルな美しさを感じることができます。
どのトラックも、ホームレコーディング故の練り上げられてはいないサウンドですが、寧ろ好感を持つことができました。Charles Stepneyの娘さんの声や娘さんとの会話が入っているトラックもあり、このアルバムに収められた音源を、Charles Stepneyはアルバムとして世に出す意図はなかったのかも知れません。
私は「Step on Step」を聴いて、“モノトーンの敷物の上に散らばる、色とりどりのジェムストーンのような色彩感を持つアルバム” という印象を持ちました。「Step on Step」の各トラックには、磨き上げられて細工を凝らした宝石にはない、無垢な原石の魅力があります。全24トラック、74分の長尺アルバムですが、聴いていて飽きることはなかったです。
1970年代のライトな、軽めのフュージョンに馴染みのある人には、とても好ましく感じられるアルバムだと思います。私は「Step on Step」のトラックのいくつかは、いにしえのBob Jamesの音楽を思い起こさせるものがありました。
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「Step on Step」、録音日付は明らかになっていませんが、1960年代後半から1970年代前半の録音と思われます。
2022年になって当時の録音が日の目を見たわけですが、当たり前のことですが、いい音楽は時を経ても魅力が失われるないということを、改めて認識した次第です。
私が今まで意識してこなかったアーティストの素敵なアルバムとの出会い、こんな出会いがあると、もっともっと積極的に音楽を聴かなくてはいけないと決意を新たに(?)する自分がそこに居ました。

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どうしても馴染みの曲を聞いてしまいますからね。
本も音楽も、新しい出会いがあると
得したような、ちょと世界が広がったような
楽しい気分になりますね。
by そらへい (2022-10-13 23:00)
そらへい様、おはようございます。
おっしゃる通り、馴染みのアルバムを聴いてしまいますね。
フォーマットこそアナログLPからCDになりましたが、私が聴くアルバムの大半は1970年代・80年代から聴き続けているものです。
新たなアルバムとの出会いの楽しさは刺激となり、もっと知らない音楽を聴いてみたいという原動力になります。。。
by 芝浦鉄親父 (2022-10-14 08:27)