令和初撮影記(蹴上インクライン編) [撮影日記]
平成最後の日の秩父鉄道訪問以来、鉄道写真の撮影から遠ざかっていました。
最近、鉄道写真を撮る気が起きないのは、いにしえの鉄道の記憶の中を走っている車両たちが、どんどんと姿を消していって、私が親近感(?)を抱く車両が少なくなったことが、理由かもしれません。
気を取り直して(?)、山の日の三連休の8月11日・12日、重い腰を上げて撮影に行くことにしました。
撮影の対象は、「蹴上インクライン」です。2日続けて撮影に赴きました。2日続けて訪問した訳は、1日目で「蹴上インクライン」周辺の産業遺産を一部しか見ていなかったことに、ネットを見ていて気づき、2日目に時間に余裕を持って再訪したからです。
そして、「三条」まで利用する京阪電鉄の少し旧い(?)の通勤車両を撮影するのも目的の一つでした。
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昨年、知人の運転で京都市内をドライブした時に、クルマの窓から傾斜地に止められた「台車」を見て、あれは何だろう(?)と興味を持ちました。
ネットで調べて、京都市の文化財である「蹴上インクライン」ということが解り、いつか訪れてみたいと思った次第です。
「蹴上インクライン」は琵琶湖疏水の落差の大きい場所で船の運行が困難なため、台車に船を載せて上下させるインクライン(傾斜鉄道)方式により運行していました。蹴上船溜りと南禅寺船溜りを結ぶ延長640メートル、勾配15分の1の路線、運転用の巻き上げ機の動力には蹴上発電所の電力が使用されました。
1948年にインクラインとしての運行を終えましたが、1977年に産業遺産として復元され、1996年に国の史跡に指定されています。
ねじりまんぽ
蹴上船溜り
蹴上船溜りにある復元された台車
蹴上発電所に伸びる送水管
インクラインの途中にある復元された台車
蹴上発電所で使用されたペルトン式水車
琵琶湖疎水記念館にあるインクラインの模型
南禅寺船溜り
「蹴上インクライン」の勾配15分の1は、いにしえの信越本線碓氷線と同じ66.7‰の勾配になります。暑い中で歩くと息が切れるこの「蹴上インクライン」の勾配、鉄道にとって如何に難所であったかを窺い知れます。
夏の京都、やはり暑かったです。
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