アルハンブラ宮殿の思い出 [音楽]
タレガ作曲の “アルハンブラ宮殿の思い出”、私の大好きな楽曲です。
私には一回り以上年上の兄が居ます。兄はクラシック音楽が好きで、所謂、オーディオファイルです。
私が自分から積極的に音楽を聴くようになる以前の小学生の頃、兄の横に座ってクラシックのLPを聴くことがありました、その頃の私のお気に入りは、“ショスタコーヴィチ交響曲第5番”でした(※今は、好きな交響曲ではなくなりましたが・・・・・)。
また、兄はクラシックギターを弾いたので、様々な楽曲を弾いて聴かせてくれました。
兄のギターテクニックはともかくとして、聴かせてくれた曲の中で、一番美しいと思った曲が“アルハンブラ宮殿の思い出”でした。
また、誰の演奏かは、記憶にありませんが、“アルハンブラ宮殿の思い出”をLPで聴かせてもらったこともあります。
もう、50年も前の話です・・・・・
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私が30代になって、クラシック音楽を聴くようになってから、クラシックギターの巨匠、名手が弾く、“アルハンブラ宮殿の思い出”が収録されたCDを何枚も購入して聴いてみました。しかし、どの演奏もしっくりときませんでした。
私が小学生の時にイメージづけられた“アルハンブラ宮殿の思い出”とは、どの演奏も違った印象を受けたことが、しっくりとこなかった理由です。
何枚も購入したCDアルバムのなかで、今まで、もっとも、しっくりときた“アルハンブラ宮殿の思い出”を聴かせてくれたギタリストは、村治佳織さんでした。
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最近、YouTubeで、パク・キュヒさんの弾く“アルハンブラ宮殿の思い出”の映像を観て、私のこの楽曲のイメージに合致した演奏に、やっと巡り合えたような気がしました。
アルハンブラ宮殿の噴水を表現したというトレモロ、パク・キュヒさんがギターを慈しむように奏でるトレモロは、私の“アルハンブラ宮殿の思い出”に対して、長年懐いてきたイメージそのものでした。
そんなわけで、早速、“アルハンブラ宮殿の思い出”が収録されたパク・キュヒさんのCDアルバム「スペインの旅」を購入、聴いてみました。
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マイルス・デイビスとギル・エヴァンス・オーケストラの「スケッチ・オブ・スペイン」に収録されているファリャ作曲の“きつね火の踊り”、私が小学生の頃から、耳に馴染みのあった、タレガ作曲の“アラビア奇想曲”、アルベニス作曲の“アストゥリアス”、リョベート作曲の“アメリアの遺言”、など、私の好きな楽曲が収録されていて、とても楽しめるアルバムでした。
そして、“アルハンブラ宮殿の思い出”、、、ギターを慈しむ心が伝わってくるようなトレモロ、YouTubeで観た演奏と違わぬものでした。何か、このトレモロを聴いていると、噴水が永遠に絶えることがないような気がしました。
私にとっては、間違いなく、今まで聴いたCDアルバムに収録されたのなかの、“アルハンブラ宮殿の思い出”のベストの演奏でした。
ちょっと、惜しいのは、このCDアルバム全体ではないのですが、“アルハンブラ宮殿の思い出”のギターの音(録音)のトランジェントが良くないと感じられたことでした。何か、パク・キュヒさんの可憐な容姿に合わせた音作りのようにも感じられました。YouTubeの映像のほうが、トレモロの音の粒立ちがはっきりしています。生のギターの音は、もっとトランジェントが良い(高い)と思ってしまうのが、ちょっぴり残念な点です。
しかし、その点を差し引いても、パク・キュヒさんの魅力が伝わってくる、素晴らしいCDアルバムでした。
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最近、クラシック音楽のギター作品のCDは、村治佳織さんの作品ばかり聴いていたのですが、今回、「スペインの旅」を聴いて、パク・キュヒさんの作品が、新たに私のレパートリーに加わりました。
ガットギターの美しい音色を耳にすると、心が和み、気持ちに安らぎが生まれるように感じられて、私を少し幸せな気分にさせてくれます。。。
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- アーティスト: 村治佳織,B.ギブ,坂本龍一,N.セダカ,中田章,クラプトン,レノン,ハリスン,武満徹,ドミニク・ミラー,オーケストラ・デ・ヴィルトゥオーズ・ドゥ・パリ
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