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クリスタル・サイレンス [音楽]

DEL_15_チック・コリア - コピー.jpg

ジャズ・ピアニストの巨匠、チック・コリア(Chick Corea)さんが、今月の9日に亡くなったというニュースが流れました。

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チック・コリアは私が最も敬愛するピアニストです。

「Now He Sings, Now He Sobs」、「Return to Forever」、「Crystal Silence」、「Friends」、「Duet」、「In Concert, Zürich, October 28, 1979」、「Three Quartets」、「Trio Music」、「Lyric Suite for Sextet」などなど、数多くの愛聴盤があります。

以前、“”私を構成する9枚(パート2)”(↓)で記事に記しましたが、「In Concert, Zürich, October 28, 1979」のチック・コリアとゲイリー・バートン(Gary Burton}の演奏を初めて聴いた時は、二人のインタープレイの圧倒的な素晴らしさに、腰が抜けるほどの衝撃を受けたことを憶えています。
https://shibatetsu.blog.ss-blog.jp/2016-03-09

チック・コリアとゲイリー・バートンの奏でるピアノとヴィブラフォンの音色は耽美的で美しく、いつ聴いても鳥肌が立つほどに感動的で、惹きこまれてしまいます。もう40年以上、聴き続けています。

そして、「In Concert, Zürich, October 28, 1979」がリリースされた翌年、1981年2月に郵便貯金ホールで開催された、チック・コリアとゲイリー・バートンの来日コンサート、今まで私が観たコンサートでは最高の感動でした。

息を合わせるかのように、ゲイリー・バートンを見つめながらピアノを弾くチック・コリア、神業のように4本のマレットを駆使するゲイリー・バートン、二人の生み出す音楽の鮮やかな色彩感、息を呑むほどでした。

"Señor Mouse" の躍動感溢れた演奏は、2つの楽器のデュオによるインタープレイの極限を目の前で観たと思いました。
そして、アンコールで演奏された名曲 "La Fiesta" は、この楽曲のイメージそのものの燃え上がるように情熱的な演奏で圧倒されました。
アンコールの "La Fiesta" の演奏が終わり、観客は総立ちでスタンディングオベーション、拍手は鳴りやみませんでした。

郵便貯金ホールの外に出ると、東京には珍しく雪が舞っていましたが、チック・コリアとゲイリー・バートンのあまりに熱い演奏を目の当りにしたせいか、寒ささえも感じなかったことを今でも憶えています。

この日のコンサートはNHKが収録していて、後日放送されました。そして、ほぼその放送内容がそのままパイオニアからレーザーディスク(LD)で発売されました。

写真は1980年にTRIOレコードから邦題「クリスタル・サイレンス・ライヴ」として発売された「In Concert, Zürich, October 28, 1979」のアナログ盤(LP)と私が観たコンサートの模様が収録されたレーザーディスク「CRYSTAL BREAK」です。
残念なことに我が家のレーザーディスクプレイヤーは故障で修理不能なため、今では「CRYSTAL BREAK」を再生することができません。

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私がジャズに出会ってから45年の歳月が経ちました。その間、数多くのコンサートに足を運びました。
私が実際に演奏を観ることができたジャズ・ミュージシャン達が次々とこの世を去ってしまうのは、45年という歳月の時の移ろいによるものと、割り切って考えてみても、やはりとても寂しく、悲しいです。

私の脳裏に鮮明に焼き付いている1981年のコンサートのチック・コリア、ゲイリー・バートンの躍動的、情熱的な演奏を偲びつつ、愛聴盤を聴き返して、チック・コリアさんのご冥福を祈りたいと思います。。。


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コメント 14

十円木馬

JAZZは本当にいいですね。JAZZピアニストとしては、チック・コリアも素敵だと思いますが、個人的にはビル・エヴァンスが好きです。
by 十円木馬 (2021-02-14 15:29) 

芝浦鉄親父

十円木馬さま、こんばんは。
私もビル・エヴァンス大好きです。特にRiversideレーベル時代の作品がお気に入りです。
“私を構成する9枚(パート1)”(↓)にビル・エヴァンスについて記していますので、よろしかったら読んでみてください。。。
https://shibatetsu.blog.ss-blog.jp/2016-02-27-1
by 芝浦鉄親父 (2021-02-14 17:46) 

爛漫亭

 わたしも今日はチック・コリアの
「EXPRESSIONS」というCDを聴き
ました。
by 爛漫亭 (2021-02-14 23:03) 

芝浦鉄親父

爛漫亭さま、おはようございます。
私な残念ながら「EXPRESSIONS」のCDは持っていません。
まだまだ、チック・コリアで欲しいCDはあるのですが、聴いてみたい音楽がありすぎて手が回りません・・・
by 芝浦鉄親父 (2021-02-15 08:21) 

NO14Ruggerman

全く以って同様の思いです。
ご冥福をお祈りします。
by NO14Ruggerman (2021-02-16 08:31) 

トモミ

亡くなっちゃいましたねぇ(しみじみ)…
郵貯、行かれたんですね、一生モノの思い出ですね!!

by トモミ (2021-02-16 14:22) 

芝浦鉄親父

NO14Ruggermanさま、こんばんは。
チック・コリア、数多くの素晴らしい作品を遺してくれました。
私はアコースティックピアノの作品に特に惹かれますが、リターン・トゥ・フォーエヴァー(Return to Forever)時代の作品も大好きです。
ご冥福をお祈りします(涙)。。。
by 芝浦鉄親父 (2021-02-16 17:27) 

芝浦鉄親父

トモミさま、こんばんは。
ジャズ、ロックのコンサートを数多く観てきましたが、最も記憶に刻まれているコンサートです。おっしゃる通り、一生モノの思い出です。。。
素晴らしい感動の記憶を与えてくれたチック・コリアさんのご冥福を、心からお祈りします。
by 芝浦鉄親父 (2021-02-16 17:34) 

ミケシマ

ジャズ、まったく詳しくないですが好きな音楽です。
1981年のコンサートの思い出は宝物ですね(*^^*)
by ミケシマ (2021-02-16 18:00) 

芝浦鉄親父

ミケシマさま、こんばんは。
数々の音楽との出会いがありましたが、この日のコンサートは今までの私の人生のなかで、間違いなく最良の出会いでした。
これからも、音楽との出会いを大切にしたいです。。。
by 芝浦鉄親父 (2021-02-16 20:35) 

そらへい

若い頃、リターン・トゥ・フォーエバー、クリスタル・サイレンス
ピアノ・インプロビゼーションvol.1.2と言ったアルバムを購入して繰り返し聞きました。
チック・コリアの突然の訃報には驚きました。
と言うのも2.3年前、当地で小曽根真とピアノデュオのコンサートに行ったばかりでした。その時は年齢を感じさせない若々しさでしたし、観客に対してフレンドリーな姿が印象に残りました。
コルトレーンやマイルスと言ったジャズジャイアンツの訃報とは違ってもう少し身近で同時代のジャズミュージシャン、チックコリアの訃報にはショックを受けました。
by そらへい (2021-02-17 21:31) 

芝浦鉄親父

そらへい様、こんにちは。
コルトレーンが亡くなった時、私は小学生、流石にジャズとは無縁でした。
マイルスが亡くなった時は、とても驚きました。亡くなる3年前のライブ・アンダー・ザ・スカイで、とても溌剌とトランペットを吹いていたのを観ていたので、何故?、と思ったことを憶えています。
マイルスと共演したピアニスト、ビル・エヴァンス、ジョー・ザヴィヌル、チック・コリア、菊地雅章はこの世を去り、キース・ジャレットは脳卒中で復帰困難、寂しい限りです。。。
by 芝浦鉄親父 (2021-02-18 14:20) 

coco030705

こんばんは。
私も以前ジャズが好きでよくコンサートも行っていたのですが、最近はちょっと行けていません。チック・コリアは聴いたことがなかったのですが、You Tubeで聴いてみますね。キース・ジャレットのコンサートは一度行きました。
ビル・エヴァンス、コルトレーン、クリフォード・ブラウン、その他たくさんの名演奏がありますね。

ところで、長くなって恐縮ですが、2/16&17にBSでフレディ・マーキュリーのインタビュー&ドキュメンタリーと、「ロック・フィールドの伝説、農場の音楽スタジオ」を放映していました。ご覧になりましたか。
フレディが命を懸けて音楽を作り、力の限りのステージをみせてくれたことに再度胸が熱くなりました。クイーンのメンバーをはじめたくさんの共演者のインタビューが聴けてよかったです。
ロック・フィールドの伝説のほうは、1970~2000年代のブリティッシュロックのバンドがたくさん登場。これもインタビュー番組です。この年代のロックを聴いていきたいと思いました。
by coco030705 (2021-02-19 02:27) 

芝浦鉄親父

coco030705さま、こんばんは。
キース・ジャレット、大好きピアニストなのですが、残念ながらコンサートに行ったことがありません。頻繁に来日していたので、いつでも観れると油断していました。ピアニストとして再起不能とのこと、とても残念です。。。
フレディのインタビュー&ドキュメンタリーの番組、放映があることを知っていたのですが、見逃してしまいました・・・(涙)
私は、年齢的にも、特に1960~1970年代のロックに強く惹かれます。まだまだ、聴き逃している作品が数多くあるのですが、地道に聴いて行きたいと思っています。
by 芝浦鉄親父 (2021-02-21 21:08) 

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