朝ドラ [つれづれ日記]

NHKの朝ドラ「エール」、毎回、観ています。
「エール」以前に、熱心に観た唯一の朝ドラは、泉ピン子さん、桜井幸子さんが老舗旅館の女将を演じた、「おんなは度胸」です。今でも記憶に残る面白いドラマでした。
「エール」を観はじめたきっかけは、亡くなった志村けんさんの演技を観たいと思い、志村けんさんの出演する放送回を観たことでした。小山田先生を演じる、志村けんさんの重厚な演技、とても感銘を受けました。
そして、古山裕一、音の夫婦の対照的な性格の描写、演じる窪田正孝さん、二階堂ふみさんの少しコミカルな演技が魅力的で、「エール」を毎回観るようになりました。
コロナでドラマ撮影が中断となり、第1話から再放送されたので、遡ってドラマを観ることができました。また、万一の放送見逃しに備えて、NHKプラスにも申し込みました。
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今日、放送された「エール」、ご覧になったかたも多いと思います・・・
ネタバレになるので詳しくは記しませんが、朝ドラとは思えないほど衝撃的な内容、シーンの連続でした。「エール」とは知らずにチャンネルを合わせた人は、シリアスな戦争映画を放送していると思われたかも知れません。良い意味で朝ドラを超越する放送でした。
15分のドラマに、戦争の悲惨さ、残酷さ、愚かさ、虚しさに対する問いかけが凝縮されていました。インパール作戦を描いたあまりにも重たい展開でしたが、この番組の制作陣の本気度、気迫が伝わってきて、テレビ画面に眼が釘付けになりました。一瞬たりとも眼が離せませんでした。
窪田正孝さん、恩師を演じる森山直太朗さんの迫真の圧倒的な演技、息を呑みました。お二人の素晴らしい演技が戦争の悲惨さとともに、私の心に刻まれたと言っても過言ではないです。とりわけ、窪田正孝さんの神がかりを思わせる演技には、鳥肌が立ちました。
ドラマを観て、これほどまでに心を打たれたことは、久しくありませんでした。
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私は戦争を知りません。父は明治生まれ、母は大正生まれ、兄の出生地は満州国です。終戦時にまだ幼かった兄はともかく、両親からは直接、戦争の体験を聞くことは一度もありませんでした。
そんな私にとって、今日、放送された「エール」は、戦争の悲惨さ、平和であることが当たり前でなかった時代があったことを、深く再認識させてくれました。
番組の終わりのナレーション、「それから間もなくインパール作戦は中止になりました。およそ9万人の将兵が投入されましたが、生還者は1万数千人しかいませんでした。」、このナレーションの意味する史実を日本人は忘れてはいけないと思います。そして、このナレーションに「エール」の放送を通して視聴者に訴えたいことの、核心があるようにも思えました。
今日の放送を観て「エール」は、私にとって忘れることのできないドラマとなりました。

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戦闘シーン。
敵を一人も出さず、次々に撃たれ倒れる日本兵の描写がすさまじかったです。
「これ見てから学校行くのか・・・」と息子もショックだったようです。私も戦後生まれで経験はありませんが、今の若い人たちにも戦争の悲惨さを知ってほしいと思いました。
by chiru (2020-10-15 10:07)
chiruさま、こんばんは。
戦争映画を観ているような戦闘シーンでした。銃弾を浴びた頭から飛ぶ血しぶき、手榴弾の爆発で飛ばされる日本兵、血で赤く染まった水たまり、本当に凄まじい描写です。
朝の茶の間には相応しくない描写、放送内容と言う人が居るかもしれませんが、私は強く感銘を受けました。。。
by 芝浦鉄親父 (2020-10-15 19:13)
私も戦争を知りませんが、
親は東京大空襲のなか、逃げ回った過去を持っているようです。戦後たったの13年しか経っていない年に生まれた私は何の苦労もしていません。戦争の話は一種のタブーになっていたようで、特攻隊で亡くなった伯父の話など聞いておけばよかったと、悔やまれてなりません。
by Rchoose19 (2020-10-15 21:49)
エール、ぜひ見てみます。ご紹介いただきありがとうございます。
by 溺愛猫的女人 (2020-10-15 23:33)
Rchoose19さま、こんばんは。
私は両親に戦争の話を聞こうとはしませんでした。子供心に聞いてはいけないことだと思ってからです。
私が小さかった頃、母が毎晩のように、悪夢にうなされていたのを憶えています。終戦後の満州での出来事の夢を見たと話していました。夢の内容は聞いていません・・・
by 芝浦鉄親父 (2020-10-16 17:13)
溺愛猫的女人さま、こんばんは。
10月14日放送の88話、記事に書いた通り、驚愕の内容でした。
今週、放送された86話から90話、どの内容も重く、深かったです。
今日放送された90話で、音の母親役の薬師丸ひろ子さんが歌う讃美歌、心に沁みました。。。
by 芝浦鉄親父 (2020-10-16 17:34)
今週の「エール」は特に凄かったですね。我が家の爺は満州からシベリア経由でした。時代を遡らない国にしたいです(^_^)v それにしても歌手より演技する森山直太郎さんがお気に入りとなりました(^_^;)
by yokomi (2020-10-16 22:44)
私も毎回見てます!
今後の展開にも大いに期待しています。
面白みのないコメント、お許しください(笑)!!
by トモミ (2020-10-17 13:24)
戦争の回は、いつものタイトル映像もテーマ音楽もなく
15分間を使い切って描いてましたね。
今回の週で朝ドラ「エール」にぐっと重みが加わった気がします。
古関裕而さんを描くに当たって避けて通れないところを
真っ正面から描いた制作側の意気込みを感じました。
by そらへい (2020-10-17 20:46)
私も欠かさずエールを見ています
朝ドラでは初めての流血の戦争シーンだったようです
これからしばらく主人公が苦しむんだろうなと思うと
胸が苦しいです
亡き父、母は戦時中、子供だったので疎開先のことを
少しづつ話してくれました
お寺に疎開した母は戦争後、当時の学生友達とお寺さんと
よく旅行に行って親睦を深めていました
父は疎開先でお芋ばかり食べていたので以後芋嫌いでした
エール、これからも見逃すことなく観賞したいと思います
by たぃ (2020-10-17 21:59)
私も見ました。最後のナレーション、9万人で1万数千人しか生きて帰れなかった、悲惨さが伝わりますね。森山直太朗の歌が清らかな声なので、一層悲しくなりました。
NHKのファミリー・ヒストリーでも時々、お父さんまたはおじいさんが、戦地から奇跡的に生き延びて帰って来たという話がありましたが、「そうだったんですか。一度も戦争の話をきいたことがありませんでした」というのが、お一人ならず、あったので、辛い体験は忘れたいんだろうな、と思いました。戦争の話をなさらなかった芝浦鉄親父さんのご両親も、忘れたかったのかもしれませんね。
by TaekoLovesParis (2020-10-18 12:08)
yokomiさま、こんばんは。
森山直太郎さん、「エール」での存在感は格別のものがありました。自然体のように思える演技が、ドラマに溶け込んでいました。
もっと、森山直太朗さんの芝居を観てみたいです。。。
by 芝浦鉄親父 (2020-10-18 21:59)
トモミさま、こんばんは。
おっしゃる通り、今後の展開に期待ですね。
古山裕一がどのように立ち直って、東京オリンピックを迎えるのか。
放送短縮で駆け足になるのかも知れませんが、とても楽しみです。
by 芝浦鉄親父 (2020-10-18 22:06)
そらへい様、こんばんは。
おっしゃり通り、86話から90話、制作陣の意気込み、決意のようなものが感じられました。
制作者の本気度が伝わってくるようなドラマの先にこそ、感動が生まれるように思えます。
by 芝浦鉄親父 (2020-10-18 22:17)
たぃ様、こんばんは。
絶望の淵にある主人公がどのように再び譜面と向き合うのか、これからの展開、見逃せないですね。
来月末が最終話となりますが、「エール」ロスになるかも・・・
by 芝浦鉄親父 (2020-10-18 22:33)
TaekoLovesParisさま、こんばんは。
森山直太朗さんの明瞭で清らかな歌声、裕一との永遠の別れのシーンのコントラスト、戦場での生と死が紙一重であることを実感させてくれました。おっしゃる通り、この不条理さゆえに一層悲しくなりました。
自分から敢えて戦争の話を両親に聞こうとしなかったのは、両親には聞いてはいけないことだと子供心に思ったのと、聞くのが怖いと思ったこともあったのかも知れません。
by 芝浦鉄親父 (2020-10-18 22:47)
日本兵の死亡原因は直接的な戦闘よりもマラリアなどによる病死や
餓死が相当数あったといわれています。食料弾薬の補給なく、
的確な敵側の情報も無く、自分に都合の良い思いつきの戦術で
兵隊を無駄に死なせていく軍隊。
大東亜戦争は、今に至る日本人の深謀遠慮の無さの象徴
かもしれません。
by gonntan (2020-10-25 20:15)
gonntanさま、こんばんは。
深謀遠慮、コロナで目まぐるしく、国内、国際情勢が動いている今こそ、深謀遠慮が求められますね。
今の政治家を見ていると、日本の先行きが不安に思えてしまいます。
by 芝浦鉄親父 (2020-10-26 19:00)