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Pet Sounds [音楽]

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私はThe Beatles解散の頃に、彼らの音楽を耳にしてRock/Popsに関心を持つようになり、十代から二十代の初めまではRock/Popsに熱中してました。
その後、三十代の初めまではJazz/Fusionにのめり込み、一旦はRock/Popsとはほぼ縁を切ります。
そして、三十代初めからはClassical Musicも聴くようになり、同じころ再びRock/Popsも親しむようになります。

今まで一番熱中して聴いた音楽は間違いなくJazz/Fusionです。様々なメディアでJazz/Fusionの名盤100選が紹介されていますが、どの100選でも少なくともその中の概ね80枚以上の作品は所持しています。

反面、Rock/Popsに一番熱中していた十代の頃は、金銭的にも次から次へとアルバムを購入することができず、Rock/Popsの名盤100選と照らし合わせても、せいぜい10数枚位の作品しか所持していません。

Rock/Popsの名盤が語られる時、必ず登場するのがThe Beach Boysの「Pet Sounds」です。
実は私は「Pet Sounds」を一度も聴いたことがありませんでした。The Beach Boysで所持しているアルバムは唯一、ベストアルバムの名盤と言われる「Endless Summer」だけでした。

The Beatlesの「Rubber Soul」に影響を受け、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」に影響を与えたという「Pet Sounds」。ROLLING STONE誌のアンケート”Rolling Stone's 500 Greatest Albums of All Time”で「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」に次いで第2位となったことなど、以前から大きな関心を持っていたアルバムでした。また、この作品を発表したのち、The Beatlesに続いてThe Beach BoysがMaharishi Yogiの門を叩いたことも、かねてから「Pet Sounds」を聴いてみたいと思っていた理由の1つです。

そして、ついに言うか、やっとと言うか、先日CDを購入して聴いてみました。
私はもちろんRock/Popsを語るに十分な造詣は持ち合わせてはいないのですが、初めて聴いた私の素直な印象を述べてみたいと思います。

1960年代前半までの「海」、「青春」、「夏」をいっぱい感じされてくれる、私のイメージするThe Beach Boysのサウンドとは明らかに異質な音楽でした。
しかし、The Beach Boysのアイデンティティとも言える美しいハーモニーにより、1960年代前半までの彼らのサウンドと同じく「陽性」に分類される音楽という感を受けました。私はどちらかと言うとジャンルを問わず「陽性」ではなく「影」が感じられる音楽が好きなのですが、それでも「Pet Sounds」は非常に耳に心地よく、好ましい音楽ではありました。

「Pet Sounds」のサウンドがどこまで先進的なものであったかは、発表から50年経った今では推し量ることは難しいと感じました。私がThe Beatles解散の頃、「Rubber Soul」や「Revolver」を年代を遡って聴いた時に抱いた、1960年代中盤でこのサウンドだったら斬新だったんだろうという感覚は、正直、持ちませんでした。これは、私自身がその後に様々な音楽を聴いて、いい意味でも悪い意味でも耳がこなれてしまったからだと思います。

もし、私が十代の頃に「Pet Sounds」に接していたら、「Rubber Soul」や「Revolver」のように長年の私の愛聴盤になっていたかも知れません。しかし、この歳になって初めて聴いた「Pet Sounds」は、私にとって非常に好ましい音楽であることは十分認識できましたが、おそらく今から私の愛聴盤になることはないと思います。

今回、「Pet Sounds」を聴いてみて私が思ったことは、若いころに「もっと情熱的に、もっと貪欲に音楽を聴くべきだったなぁ!」ということです。The Beatlesの音楽に初めて接してから46年間音楽を聴いてきたわけですが、まだまだ聴いてみたい音楽、知ってみたい音楽が星の数ほどあり、46年はとても短かったです。特に十代の若いころに聴く音楽のジャンルと幅をもっと拡げて、時間の許す限り音楽を聴くべきだったと痛感しています。

まあ、過去を振り返って後悔しても全く意味がないので、これから先、できるだけ積極的に音楽を愉しんで行こうと、誓いを新たにした次第であります。


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またじ

最近同い年の会社の同僚とCDの交換をしたりしてるのですが、青春の70年代全く知らなかったアーチストで「これいいやん!」みたいな出会いがあって面白いです。
例えば「Soft Machine」など、当時全然知らなくて、驚きの発見でした。
by またじ (2016-06-17 06:46) 

芝浦鉄親父

またじ様、こんにちは。
Progressive Rockの名盤ベスト100選に必ず登場するSoft Machineですが、やはり聴いたことがありません。
Soft MachineにはProgressive Rock/Jazz Rockとして名盤の誉れ高いアルバムがいくつもあるので、今度、挑戦してみます。。。
by 芝浦鉄親父 (2016-06-17 12:46) 

そらへい

人生はいろいろなので
音楽を聞くにもいろいろな変遷がありますね。
私は音楽に対してあこがれが強くて、
背伸びしてジャズやクラシックを無理して聞きましたね。
ポピュラーやロックも好きなのですが、ビーチボーイズはあまり知りません。
芝浦鉄親父さんも、若い頃出会えなかった音楽に
今出会える喜びと幸せを。
by そらへい (2016-06-18 15:04) 

芝浦鉄親父

そらへい様、こんにちは。
私がJazzを聴くきっかけは、アルコールを飲むために入った新宿のJazz喫茶「PONY」でMcCoy Tynerの「Fly with the Wind」を聴き、そのあまりにエネルギッシュでパワフルな演奏に感銘を受けたからでした。その時にRock/Popsに対する熱が一気に冷めて、JazzそしてFusionに傾倒していきました。
Rock/Popsしか聴かないころから、ちょくちょく「PONY」を訪れてはいたのですが、「Fly with the Wind」を聴くことがなければ、Jazzとは無縁の人生だったかもしれません。
by 芝浦鉄親父 (2016-06-18 17:08) 

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